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リストラ離婚 中高年リーマンの半生

中高年 転職での後悔 ― 転職会議の活用法

中高年で、リストラを受けたにも関わらず、以前よりも条件のいい職場に転職することができたら、やはり嬉しいもので、それだけで舞い上がってしまいます。特に、中高年の転職の難しさを身に染みてわかっていたら、なおさらです。じゃ、条件の良い職場に転職できた中高年は、もうそれだけで幸せで、あとは何の心配もいらないのでしょうか?

賢明な読者の方なら、そんなことはない、その職場で幸せに仕事を続けていくことができるかが、本当は一番重要であるでしょうと気づかれると思います。まさに、今回ご紹介するのは、この点です。

転職活動中には、条件の良い転職することだけに集中してしまい、「その職場で自分がうまくやって行けるのか?」「幸せに仕事ができるのか?」にまで頭が回らないと思います。実際に、この点に関しては、入社してみないとわからないでしょう。じゃ、気にしなくて良いのかと言えば、そんなことは絶対ありません。なぜなら会社生活で一番重要な点だからです。

 

実際に、40歳と50歳でリストラによる2回の転職を経験した私が、転職後どのような想いを持ち、どのように対処したか? 同じように転職した同僚達との意見交換に基づいた経験も交えて、お伝えしたいと思います。

 

結論から言うと、中高年は転職すると、不安を持ち、近視眼的にはある意味後悔することになります。ただ、それを乗り越えると、達成感と大きな自信に繋がります。

 

転職後の不安―3選

実際に転職後私を悩ませたのは、大きく下記の3つでした。

新しい会社にうまく溶け込んで、仕事を続けられるか?

40歳の転職の時には、依然とほぼ同じ業務をする職場への転職でしたので、業務内容に大きな不安はありませんでした。ただ、新しい職場環境と人間関係にどのように馴染んでいけば良いかを考えるだけで良かったので、比較的幸せでした。しかも内資系会社でしたので、あからさまな嫌がらせとかもなく、職場環境に馴染んでいき、友人も沢山でき幸せな会社生活のスタートになりました。

しかし、50歳の転職では、職種も変わり、その職種への経験は全くなかったので、業務的にもつらい思いをしました。しかも50歳で入社できたので、それなりに責任のある地位だったのと外資系会社なので、容赦なかったです。経験がないのに、何にも教えてもらえず、試行錯誤で何とか踏ん張って行きました。しかし、下手をすると1年で辞めていたかもしれないと過酷なものでした。うまく溶け込んで仕事が続けられなければ、辞めさせられる圧力がかかってきます。

兎に角、職場の人間関係をよくすることに全力を尽くしてください!

 

新しい会社で、幸せに仕事ができるのか?

これは遣り甲斐の問題も関係してきます。生活にために、苦痛で仕方ないけれども、転職先の仕事を続けることもあるかもしれません。しかし、人間の体は正直で、精神および体調が悪くなっていきます。いくら条件の良い仕事を見つけても、遣り甲斐が全く感じられず、苦痛以外の何物でもない仕事をし続けることはお勧めできません。なので、転職先での職務内容をイメージして、自分なりに幸せにやって行けるかどうかを見極めることは、非常に大切です。

 

やっぱり、新しい会社が合わなかったら、どうすればいいのか?

もう中高年だから、再度転職となると、またつらい想いをして、より条件が悪くなるかもしれないと躊躇してしまいがちです。確かにその通りです。なので、かなりのブラック企業でない限り、少なくとも3年は我慢して様子を見るべきです。簡単には絶対やめてはいけません。では、その会社が自分に合わないかどうかはどのように判断すれば良いのでしょうか?

 

非難覚悟で言うと、3年仕事をしているうちに、本当にその会社が会わなければ、精神か体調に異変が起こります。その異変で判断すればいいでしょう。中高年のリストラのよる転職なので、ある程度の我慢は必須で、ちょっと嫌なことがあったら、この会社は会わないと判断するのは、時期尚早でかつ短絡的です。

 

少なくとも3年我慢して、どうしても会わなかったら、再度転職するようにしましょう。転職の際も、3年以上働いたという実績がついているので、1年以内で転職する場合に比較するとはるかに、経歴的にもジョブホッパー(すぐに仕事を変える腰の落ち着かない人)とのネガティブな印象を与えなくてすむでしょう。

転職後の不安への事前対策

転職後の職場が実際どんなものであるかを、できるだけチェックすることが、転職後の不安への一番の事前対策になります。

一番は、転職先に勤めている友人から生の声を聞くこと。

中高年は、友人ならびに以前の職場の上司や同僚の紹介で入社することが多いと思いますので、その生の声を聞くことが一番です。しかも、自分自身のことをよく知ってくれている人なので、会社の雰囲気に合うという前提で紹介してくれていることがほとんどです。

そういう意味では、安心して転職できる職場先ですし、万が一職場との相性が悪かったとしても、相談相手になってくれますし、必要なヘルプを与えてくれます。

 

私が、50歳で転職したときは、その友人の手助けに大いに支えられたものです。

http://fronte1192.com/2020/04/29/50%e6%ad%b3%e3%81%a7%e3%81%ae%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%80%80%ef%bc%8d%e3%80%80%e5%8f%8b%e4%ba%ba%e6%a1%88%e4%bb%b6/

転職会議等の企業の口コミ、評判サイトを活用する。

いくら顔が広いと言っても、すべての転職候補先に友人がいるとは限りません。たとえ、友人がいる転職候補先でも、その友人に転職しようとしていることを知られるのが時期的にもまずい場合があります。その時に活躍するのが転職会議等の企業の口コミ、評判サイトです。私は、転職会議ではなく、openworkを使っています。どちらにしても、転職される方は、登録していて損はないサイトです。

[blogcard url="https://www.vorkers.com/"]

転職会議

 

本当にこの口コミや評判が信じられるのかと眉唾な方もいるかもしれません。その場合は、自分自身が現在勤めている会社や以前勤めていた会社の口コミと評判をチェックしてみてください。驚くほど正直に書かれていることがわかるのではないでしょうか?自分のイメージとは違う投稿もありますが、多くの投稿を読むとほぼ自分が持っているイメージにちかいのではないでしょうか?是非参考にしてみてください。

 

これらの情報を元に、転職先のイメージを膨らませて、自分自身が入社したらどのように職場に貢献しているか、想像してみてください。全く前向きな想像はできない。どう頑張ってもとてもやって行けそうもない。というなら、要注意です。その会社に転職できたとしても、すぐ辞めることになってしまうので、よっぽどの覚悟がない限り、転職先として選ぶことはお勧めしません。

転職後は必ず後悔する

逆説的かもしれませんが、どんなに条件の良い会社に転職できたとしても、中高年の転職者は、近視眼的には転職を後悔することになります。

40歳、50歳にもなると、職場で10年以上(時には何十年もの)経験があります。なので、仕事の仕方や、職場の不文律が知らず知らずのうちに身に沁みついています。しかも、職場の従業員のことは、ほとんど知っているか、何らかの関りがあるので、職場の人間関係もある程度確立できていると言えます。

そんな中高年が新しい職場に転職すると、戸惑わないわけがないです。今までの人間関係が全くない中で、新しい職場の雰囲気や不文律に適応していかなければならないのです。そりゃ、ストレスを感じないわけがないです。しかも、中高年は新しいことに適応する力は、若者と比べてかなり低下していると言わざる負えません。

そのため、戸惑うと同時に、「前の職場ではこうだった。」「前の職場では、私の顔で何とか解決できた。」「前の職場では、、、」と思うことが山ほど出てきます。そして、現在の新しい職場で物事がうまく運ばず、ルールが違うことに戸惑い、嫌になること間違いなしです。その結果、前の職場の方が良かったと、必ず後悔の念が浮かんできます。でも安心してください。これは人間として普通のことです。

人は、どうしても自分が慣れ親しんだ環境ややり方に愛着を覚え、新しいものを敬遠するか排除する傾向にあるのです。

転職後の後悔の乗り越え方

結論から言えば、これは我慢するしかありません。

私は中高年で2回も転職していますが、基本的に転職反対論者です。慣れ親しんだ職場と今まで築いてきた職場の人間関係を捨ててまで、中高年で転職する意味はないと考えています。転職で少しぐらい条件が良くなるとしても、転職するなんて損だと思っています。実際に転職して、心から感じることです。転職せずに、今の職場の今の地位で精一杯頑張って、その中で、自分の環境を改善する方がはるかに得策だと思っています。

 

しかし、リストラでその職場がなくなればどうしようもありません。私の場合もそうでした。その場合は、前の職場が良かったという想いが生まれずに、今の職場で頑張るしかないという気持ちになります。だからこそ、不可避な場合を除いて、中高年は転職すべきではないというのが私の持論です。

 

リストラによる転職でも、慣れない職種の場合は、ストレスはマックスになります。まあ、50歳のそれなりの地位の管理職には、何も教えてくれないどころか、早くアウトプットを示せと圧力がかかります。その中で、じっと我慢して最善を尽くしていくのです。泣きたくなる日々ですが、最低でも3年、できれば5年は、その転職先で我慢してやって行ってください。

 

すると、知らないうちに会社に馴染んで、特に人の入れ替わりの激しい外資系企業では、それなりの経験者として尊重してくれるようになります。すると、後悔ではなく、大変だったけど新しい職場に挑戦してよかったという満足感が得られるようになってきます。自分自身に対しても「この年齢で転職して、それなりにやっていける。」という自信がついて、転職を自分の人生の良い転機としてとらえ、後悔がなくなるか、少なくとも後悔が薄れること請け合いです。

 

最低3年は転職先を辞めずに、頑張り続けることが、転職後の後悔の乗り越え方です。