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リストラ離婚 中高年リーマンの半生

中高年 転職 ― 立つ鳥跡を濁さす

事業所閉鎖によるリストラで転職しないといけないとなると、どうしても今後の自分の生活が心配になり、今の会社の業務に身が入らなくなります。身が入らないだけなら問題ないのですが、リストラされた仕返しとばかりに、わざと仕事自体をしない、あるいは仕事を妨害する従業員も出てきます。

 

気持ち的にはわかるのですが、そんな「立つ鳥跡を濁した」従業員がどのような人生を辿っているかについて書いてみたいと思います。事業所の閉鎖から15年近く経ったので、それなりの足跡をお示ししたいと思います。

 

私は、フロンテという名前でブログを書いています。しかし、私の友人に、私の本名が判明することは十分に考えられます。たとえ判明しても、今回お話する人物が特定できないように、改変はさせていただきます。ただ、おおきなピクチャーとしては、全く相違なく、言いたいことは伝わるようにしていますので、御了承いただければ幸いです。

リストラを受けても最後まで責任を果たそう

事業所の完全閉鎖が発表された時、いままでやってきた事業所の業務は、アメリカやイギリスにある事業所に移管するという話になりました。そして、その移管がつつがなく終わってから、転職活動するようにとの話でした。

一般従業員とは違い、マネージャークラスの幹部社員は、一般従業員の転職活動が落ち着いてから、転職活動をするように言われていました。まあ、ちょっと無茶苦茶な話ですが、その間も給料を保証するのと、最終的には、年収3年分に相当する多額の違約退職金を払うのだから、そのような業務命令を出したのだと思われます。

もちろん、業務の移管作業は、粛々とやるしかありませんので、私を含め皆さんもやっていました。ただ、転職活動に活動に関しては、水面下で、幹部社員も含め、皆さんが動き出していたのは事実です。

 

転職活動は、「先んずれば即ち人を制し、後るれば則ち人の制せらるる 」を地で行くためです。下記の私の記事を参考にしてください。

 

http://fronte1192.com/2020/03/17/%e4%bb%95%e4%ba%8b%e3%81%a8%e5%ae%b6%e5%ba%ad%e3%81%ae%e4%b8%a1%e6%96%b9%e3%82%92%e5%a4%b1%e3%81%a3%e3%81%9f%e7%a7%81%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%86%e3%81%97%e3%81%9f%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%80%80/

 

事業所閉鎖でみんなが不安な中、本社から来た業務移管を見届けるアメリカ人社員もいました。やはり心情的には複雑なものがありました。ただ、幹部社員の金丸さん(仮名)が直接ではないにせよ、間接的に、そのアメリカ人社員たちに親切にするなというようなことを、職場で言及したのには、違和感を覚えました。

金丸さんは皮肉屋で、社内でもあからさまに敵対関係の同じく幹部社員がいました。どちらが悪いとかの判断はしませんが、気持ちのいいものではなく、いわゆる「不機嫌な職場」を作り出す張本人でした。

なんと、金丸さんは、一番最初に転職活動をして、新しい就職先を早々に決めていました。まあ、金丸さんにも家族がいるのでそれは仕方のないことかもしれません。しかし、問題はそれを事業所内でわざわざと公表して、自分の部下に、早く転職活動をするように焚きつけていたことでした。これには、わたしもビックリしました。

金丸さんは悪い人ではなく、部下にも人望がありました。

[chat face="がなり.png" name="金丸さん" align="right" border="none" bg="green"]

会社が、事業所を完全閉鎖して、全員をリストラするなんて、けしからん。

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という想いがあったのだと想像します。

しかし、幹部社員としてやっていいことと悪いことがあります。明らかに、やってはいけないことです。こんな人が幹部社員の会社って、と私は思いました。

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リストラされたからって、幹部社員としてやっていいことと悪いことの区別がつかないの?

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同じ業界だから、今後も必ず出会います

その一方で、最後まで自分自身の業務の責任をキチンと果し、アメリカから来た移管業務を監督する社員に対しても、丁寧にかつ親切に対応する従業員も数多くいました。ある意味、日本人として誇らしかったです。このような従業員が幹部社員の大半を占めていることに、「さすが」と感心したものです。

この外資系の会社を退職してから、もう15年近くの歳月が流れましたが、やっぱり、あの困難な状況で、ちゃんと移管作業を行い、前向きに仕事をしていた人とは今も付き合いがあります。

逆に、金丸さんのように、自分のことだけしか考えず、アメリカ本社を暗に批判し、アメリカ本社から来た人に不親切に対応していた人とは、私は距離を置いています。同じ業界ですので、結構出会うことがあり、他社と共同で何かしようかという企画を立てることもあります。

その時、「立つ鳥跡を濁さす」だった方に関しては、積極的に話を進めるしますが、「立つ鳥跡を濁した」方とは、慎重に話を進めるか、辞めた方がいいかなと判断するようにしています。

 

最後まで責任を果たした人が、やっぱり上手く行ってます

事業所が完全閉鎖され、その後、情報交換会を兼ねて、旧事業所の従業員の方との飲み会が何度もありました。

金丸さんは、早速決めてきた転職先を1年以内に辞めて、他の会社に移ったそうです。その会社も辞めて、また別の会社に行かれたとのことです。ジョブ、ホッパーのようになってしまっています。やはり、自分のことだけ考えて、「立つ鳥跡を濁した」方の15年後の姿は、それなりのものでした。

逆に、「立つ鳥跡を濁さす」だった方は、次の転職先でも長い間勤められて、出世し、活躍されていました。神様は、見ていないようで、よく見ているんだな~~と私は、感心しています。

 

旧事業所の従業員の方が、私が勤めていた大手内資系の会社に転職しようとされていました。部長クラスのポジションだったので、同僚、部下、上司以外にも、他部署の関係者からの個別面接がありました。

私は、他部署の関係者として、彼の面接を行いました。彼は、事業所閉鎖の時に、率先して業務移管を行い、その功績が認められて、アメリカの事業所に異動された経歴の持ち主です。同じ部署で働いていた時は、私にも親切にしてくれて、人間的にもできた方でした。

その印象が強かったので、面接の私の評価は、一番良い評価にしました。そして、無事彼は部長として入社されました。私も嬉しかったです。他部署とはいえ、素晴らしい人材が入ってきてくて、私も仕事がやりやすくなったのを覚えています。何かあれば、相談させていただくような間柄になりました。

 

もし、金丸さんだったら、私は絶対良い評価はつけなかったと思います。「立つ鳥跡を濁した」方との悪い印象が未だに拭えませんし、彼が参加する旧事業所の飲み会には、未だに避けています。金丸さんとは、喧嘩したこともないし、特段大きな接点はありませんが、やはり、人間として尊敬できなくなり、関わりたくないと思い至ったことは事実です。

 

この出来事から、私も自戒を込めて、「立つ鳥跡を濁さず」の姿勢を貫き通さないと心に刻んでいます。今後たとえ再度リストラに遭っても、今まで働かせていただいたことに感謝して、真摯に引継ぎを行う所存です。リストラを個人的な仕打ちと捉えるのではなく、業界全体の流れの中での出来事の一つと考えたいと思っています。

そして、今後の会社生活にプラスになるように、精一杯前向きに、周りの従業員たちにも尊敬されるような行いを最後まで貫き通して、会社を去って行きたいと思います。それは、リストラされた会社のためでなく、今後の会社員生活を続けていくうえで、自分自身のためになるからです。

 

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立つ鳥跡を濁さす

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私の会社員生活の座右の銘にしたいと思っております。