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リストラ離婚 中高年リーマンの半生

中高年 リストラ転職 ― 転職が無理な管理職の人とは

内資系大手企業で、中高年になって、管理職になると、ある意味、仕事をすべて部下に丸投げする方がいます。言い方は悪いですが、昔でいう大手ゼネコンのような管理職です。上から降りてきた仕事を、そのまま自分の部下に丸投げしする方です。そして、出てきた成果物を、管理職の会議で、さもそれらしく発表し、自分が仕事を回しているように勘違いしている方です。

そのような方は、絶対に転職をお勧めしません。万が一、転職に成功しても、新たな職場で、上手くやって行けるとはとても思えません。特に新たな職場が外資系企業なら尚更です。

まあ、突き抜けて、統括部部長やVPとして、入社されるなら部下の管理だけでなんとかなるかもしれません。それでも、仕事現場熟知しているに越したことはないです。

 

 

部下の管理だけしてきた管理職の人はダメ

資料をすべて部下に作らせる

私も内資系大手企業に勤めていましたが、このような上司がいました。できる上司のほとんどの方は、現場も理解していて、資料も基本的には自分で作られます。詳細な箇所に関しては、現場でないとわからないので、現場で働く部下に聞いていました。

ダメな上司だと、資料作りも全部丸投げです。まあ、それはいいのですが、上司自身が分かっていなので、修正をやたらと言われます。

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自分でやればいいのに

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と内心では思っていました。しかし、サラリーマンなので、上司にそれを言うことはできず、ひたすら修正していました。

全く分かっていなければいいのですが、変に知っていることがあるので、的外れな手直しを言ってきたりします。会社のためには、完全と歯向かって、議論をして、一番最適な資料を用意すればいいのですが、まあ、そんな損な役割をする人は、ほとんどいないです。私も、おかしいなと思っていても、自分自身が発表する資料でもないので、上司の言う通り、手直しします。私個人としては、部下に何度も何度も修正させるよりも、上司自身が作成された方が早いし、思い通りのものが作れるのにと、純粋に不思議に思っていました。

もっと、ダメな上司だと、資料も発表も部下任せです。ただ、これの方が部下としては、自分の思い通りにできるし、いらないことも言われないし、最終的な責任は上司が取るので、有難かったりします。また、上司を差し置いて、自分自身を売り込めるチャンスにもなります。なので、発表を含めた完全な丸投げをする上司の方が、有難かったりします。

 

想定質問を答えさせる

資料を作るだけならまだ末子なのですが、ひどい上司だと、その資料に対する質問をしてきます。やたらと、細かい質問や、本質的に重要かな?と思える質問には、正閉口します。なんで、こんな質問をするのかなと思っていると、

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私がこの発表をした時に、統括部長からこんな質問を受けたとき、その答えでは不十分ですね。

もっとちゃんと、調べて、きちんと回答を用意しておいてください。

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???

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私としては、そんな細かい本質とは関係のない質問をするかなと疑問に思いながら、あきれ返って、対応したことがあります。

こんな上司が、大手内資系企業では部長としてのさばっているのですから、正直びっくりしていました。それと同時に、こんな旧態然とした組織で大丈夫なのかと、心配していました。もう、私がその時いた内資系企業は、完全にグローバル化され、そんなコーヒードリンカーは、排除されました。私が勤めている外資系企業では、コーヒードリンカーはほとんどいません。

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ほとんど仕事らしい仕事をせず、会社ではコーヒーを飲むことと、ニュースをネットサーフィンすることが仕事のような無能な中間管理職のこと。

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他人のフンドシでする発表と質問対策だけが仕事

資料を部下に自分の思うように作らせて、部下に自分自身が考えた想定質問対策をさせる上司は、本当にいけていません。部長会みたいなところで、さも自分がすべての発表資料を作ったかのように発表します。発表資料も、自分の指示で部下に作らせたのだから、自分が作った音同じだという感覚です。質問対策も、自分自身が考えたもので、その回答を用意した部下のことは頭から抜け落ちてしまい、上司自身すべてしたという錯覚に陥ってしまっていたりします。

まさに、他人のフンドシで仕事をする上司です。もし、あなたがそんな上司なら、転職はほぼ無理です。転職できたとしても、すぐに馬脚を表して、居づらくなって、再度てんしょくするのがオチです。

あなたが、そんな上司でないかどうかは、部下の手助けなしに、大事な発表資料は自分自身で作り、質問対策も含めすべて、自分一人でできるかどうかを検証してみればわかります。管理職は、自分が働かずに、部下に働かす仕事だと勘違いしているとひどい目に遭いますよ。少なくとも、自分の部下が病気等の理由で休みを取った場合でも、部下になり替わって、上司がその仕事をする気概を持たなくてはいけません。

実際、私が所属する外資系企業では、担当者が異動および辞職した場合は、その担当者の上司が、代わりに職務を遂行することになっています。実際に、何度もその現場を見てきています。

 

態度を改めて、現場仕事もしようよ

重要な現場は抑えておこうよ

いくら管理職だからと言って、現場を知らないのでは話になりません。例えば、営業の管理職の方が、自分自身で営業したことがなかったら、あるいはもう現在は営業ができなくなっていたらどうでしょう。部下への指導も、部下が取引先に対してヘマした時の対応も満足にできないと思います。そんな上司に、部下はついてこないですし、上司自身も居心地が悪いのではないでしょうか?

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俺が若い頃は、こんなすごい営業成績を残していたんだ。

君もそれを見習うように。

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???

その時代のやり方で、今はやれないから困っているんだろう! そこまで言うなら、私の代わりにやってくれよ

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と思われるのがオチです。

そのため、上司になって忙しくても、一番困難な営業現場には、率先して顔を出して、自分自身でも営業をして、部下の売り上げを助けるということを実践することをお勧めします。

そうすると、部下も尊敬して付いてきますし、周りの他の部下も、上司の営業能力の高さを認めざる負えなくなります。すると、会社での自分自身の存在感も増すことになります。

 

責任は取ろうよ

管理職の役割として、部下の仕事への責任を負うというのがあります。まあ、自分自身が部下を選べる場合はいいのですが、たいていは、部長や統括部長が勝手に押し付けてくるのが常です。そして、その部下の仕事の不手際の責任を取らされるし、部下がうまく仕事をやった場合は、部下が褒められるという理不尽極まりない状況に陥ったりします。

私も部下を持つ管理職なので、気持ちはわかりますが、どんなに逃げても部下の責任は取らされます。なので、部下の責任は進んで取るようにして、部下から尊敬を得た方が得です

もちろん、ダメな部下の場合は、少なくとも自分の直属の上司には「部下の駄目さ」をアピールしておくことが大事です。そして、ダメな部下には、「自分とは合わないから、いいチャンスがあれば、異動することには積極的に協力する」と言っておけばいいと思います。

ダメな部下は必ず問題を起こします。表向きは、部下の責任を取って、自分自身も叱責を受けることは避けれません。ただ、事前の根回しをちゃんとしておくと、管理職の責任ではなく、本当に部下ができないということで、裏では納得されて大きな左遷に繋がることはありません。

ただし、直属の上司との関係が悪いと、本当に責任を取らされたり、ダメな部下ばかりつけられたりするので注意が必要です。

もし、あなたが管理職だけれども、公の場でも、何かと責任を部下に押し付けているようなら、転職は難しいので、辞めた方がよいです。外資系なら、部下から反逆に遭い、自分の職を追われる可能性も十分あります。

 

現場仕事ができるのが一番気楽

自分が現場仕事するのが気持ちいい

例えば、営業職なら部下の管理ばかりするのではなく、自分自身が実際に営業して、売り上げを伸ばした方が、気持ちよくないですか?私個人の考えですが、やはり仕事の面白みは、現場にあると思います。

部長以上の管理職になると、外資系の場合は、ポリティクスが働いて、ウカウカすると地位を追われてしまします。それに比べ、自分のプロジェクトや営業先を持っていると、そこで結果を残しさえすれば、変な社内ポリティクスに巻き込まれることも少ないので、精神的にも楽で、かつ遣り甲斐を感じれると思います。

私も一度経験しましたが、社内政治は、何の生産性もなく、上手く社内政治で有利になったとしても、仕事の充実感はほとんどありませんでした。

 

いつでも一兵卒に戻れるという強み

何度も言いますが、仕事は現場にあります。現場の仕事がうまくいっていなければ会社は、つぶれてしまします。変な例で申し訳ございませんが、戦争のときも、将校だけではどうしようもないです、優秀な一兵卒が沢山いてこそ、戦争での勝利が得られます。司令部に籠って「ああでもない、こうでもない」というのも大事ですが、一兵卒として現場で素晴らしい働きをすることも大きな意味があります。

兵隊はいくらいても困りませんが、指示する将校が沢山いると、現場が混乱するだけになったりします。そういう意味でも、いつでも一兵卒に戻れる現場力を高めておくことは非常に重要です。管理職から降格されても、現場で十分に結果を出す力があれば、十分にやって行けます。しかし、現場に戻る力がなければ、結局使い物にならないということになり、会社を去って行くことになります。私は、実際にそのような方を何人も会社で見てきています。

 

結論

自分一人だけで、現場の仕事ができない、あるいは現場の仕事を心底把握していない管理職は、転職できないでしょう。上司として、部下の仕事を穴埋めできないというのは、やはり致命的だと思います。外資系では、人の入れ替わりが激しいので、部下がいなくなった時、部下の職務を兼務で持つことが要求されます。その時、「私は部下の職務がよくわからないからできません。」は絶対に通りません。

管理職になったとしても、現場でやって行く力を養っておくことは、自分自身の自信にもつながりますし、部下からの信頼も得られます。「あの上司は、色々言ってくるけど、実際に現場でひとりでやれるからすごい。」、逆に何もできなければ、「現場も知らなくてできないくせに、口ばっかりやな。」ということになります。

 

「部下なしで、自分一人でちゃんと現場の仕事がしっかりとできる」ことが、中高年の転職のための条件になります!管理職は、それに加えて、部下の管理ができることという意味です。